皐月 水田の中の空を そして 水田の薄明マジックアワーを
皐月も半ばを過ぎたこの時期は、名松線沿線の田畑があらたな表情で季節の調べをかなでます。 とりわけ早苗が植えられ水田は、水面に映りこむ山々に縁どられた空が、頭上と眼下にひろがる天空の距離感をゼロにしてしまったような、非日常的空間の奥行きを演出します。...
春爛漫 名松線 日永の一日
伊勢奥津駅付近で雲出川上流の桜にふりそそいだ朝日は、しだれ桜で彩られ同駅を発車する松阪行き始発列車のバックビューにも映えます。渓谷の水面に影をやどす山桜や瀟洒な鉄橋が桜色にそめられた沿線は、名松線春爛漫の風情を伝えます。春の日永もやがて、白いハナミズキの大木が夕日にはえるこ...
雨水 名残の雪 梅の香
二年を経過してもいまだ終息の気配さえ感じられないコロナ禍ですが、季節はいつのまにか雨水の頃になりました。時よろしく名松線の伊勢奥津付近は、名残の雪につつまれます。一方で伊勢八知や伊勢竹原一帯は、蠟梅や白梅の香りがほのかにただよいます。 ま
2021年 紅葉グラデーション
2021年世界を震撼させたコロナ禍も、今のところ日本では小康状態を保っています。ねがわくば、このまま終息に向かってほしいものです。 さて、名松線沿線の野山は今、錦秋のよそおいにつつまれます。雲出川上流の両岸を彩り、山あいの駅をつつむこみ、そして早咲きの桜と競う一方で線路わき...
2021年 秋景漸進 コスモス 柿の実
コロナ関連の自粛規制がひとまずあけたものの、高い気温も手伝い居心地のわるさがいまだ尾を引く2021年10月です。 名松線沿線の野山は、コスモスやたわわに実った柿の実が秋へ移ろう季節の力強い足どりを感じさせます。 漸進する秋景の中を今日も定時で単行の列車がはしります。
2021 夏日 水景のしらべ
梅雨明け十日とはよくいったもので、30度越えの日がつづきます。さらにコロナ、東京五輪といった世論のヒートアップ状況がそれに輪をかけます。 そのような中でも名松線の列車たちは、雲出川上流の山線区間を定時で粛々とはしります。この季節の主役は「川」といってもいいでしょう。...
2021年 麦秋 渓谷新緑の季節
2021年はくだんのコロナ禍にくわえ、梅雨入りも五月うちからという異例の展開になりました。名松線沿線の畑は麦秋の季節をむかえます。また雲出川上流の渓谷は新緑がかわもに映えます。 かり入れまじかな麦畑に、水底まですきとおる渓流に、巨岩よこたわる渓谷の橋梁に、今日も単行列車が定...
藤の季節
晩春から初夏へと季節が移るころ、新緑の山の木々には、藤の花がライトパープルのアクセントをていねいにほどこします。 (井関の画像では区域外から超望遠機材を使用)
ライムグリーンに染め上げて 柿若葉 茶萌芽の季節
三重県においても「まん延防止等重点措置」適用の要請がなされるなど、新型コロナウイルスへの対応は予断をゆるさない状況となっています。 晩春から初夏への鉄路風景に粛々と展開する自然のいとなみは、日々のくらしの憂さをぬぐう効果をひめています。...
天地自然の勢いに・・・
春のお彼岸をまじかにひかえたころ、名松線の沿線は春をよぶ花木でいろどられます。 ハナズオウ(花蘇芳)の赤紫、ボケ(木瓜)の赤、ミツマタの黄色そして早咲きのサクラが、冬枯れたまわりの山野にまちわびた春のおとずれをつげます。...