白梅 古木 花桃
名松線を遠望する野山に白梅の古木や花桃の木があります。寒風吹きつける中でも春めいた日差しに、白や紅のあざやかなコントラストをかもしだします。春のいそぎを車窓に映し列車は通りすぎます。 おりから、2月も半ばを過ぎ、新型コロナウイルスワクチンの接種も開始される運びとなりました。...
すこし春あるここちこそすれ
2021年が明けるとともに緊急事態宣言や緊急警戒宣言が出されるなど、いぜんとしてコロナ禍はおさまりをみせません。 人気のないホームに、枯草色ばかりの山野に、それでも季節は着実にあゆみをすすめます。 小春日和のひざしがまぶしい無人駅では、列車をまるごとかくす勢いでひろがるミツ...
2020 紅葉の饗宴
コロナ第3波でゆれる2020年11月も半ばをすぎましたが、名松線沿いの野山は錦秋の時節をむかえます。 いっ時だけの陽にかがやく渓谷の紅葉、朝日をあびてどこまでも広がる稲の刈り跡、そして橋梁、軌道におおいかぶさる黄に染まるイチョウなどの紅葉した木々を車窓にうつし、単行そして2...
秋晴れ 杉の美林 ススキ
名松線 雲出川上流 杉の美林 樹間のキハ11
カンナ 合歓 淵なす雲出川
コロナ禍に翻弄される2020年の夏ですが、はや暦は立秋をすぎます。 沿線のねむの花やカンナが晩夏への歩みをいろどります。 列車は、伊勢奥津の稲田に舞うアキアカネの傍らを、また夏草のしげる山あいや紺碧の水をたたえた雲出川源流の淵を、車窓に映し通りすぎます。
アジサイ 紫陽花 水無月
ウイズコロナ下の水無月をむかえています。2波・3波への不安も去らないこの季節、アジサイの変化にとんだいろどりにこころがなごみます。 群生するアジサイのかなたに遠望する鉄橋や築堤を、初夏の陽光にいちだんと輝きをました雲出川の渓谷を、名松線の単行列車がはしります。
早苗とるころ
新型コロナウイルスへの緊急事態宣言の解除ということではありますが、コロナ禍の解消でなく、これからも長丁場の「新・生活」を念頭に置く必要がありそうで す。 ところで、名松線沿線は田植えの季節です。いちめんに水が張られた水田や、畔の曲線も美しい棚田に映る列車は、「早苗とる」季節...
さくら 水鏡
卯月4月になりました。いっこうに収まらないコロナウィルスへのそなえが喫緊の課題となりつつあります。 いっぽうで自然は粛々と季節の調べをかなでます。名松線の軌道わきにそして橋梁をみはるかす川辺に、かさなりひろがる桜の迫力はこの季節ならではです。とりわけ、雲出川は満開の桜並木を...
早咲きさくら そして コブシの花
わたしたちの生活をおびやかすコロナウイルスの一刻も早い鎮静化を願う毎日ですが、春先の野山では、純白のコブシや寒緋桜の緋紅色に早咲き桜の淡紅色が冬枯れの野をいろどります。 名松線の家城付近や伊勢川口駅は、やがておとずれる桜の季節への先触れに出会うことができます。
なごりの雪から弥生の春へ
暖冬といわれてひさしい令和2年の冬、なごりの雪が伊勢奥津の田畑をおおいました。 朝日がのぼると跡形もなくなるはかなさは、そのなかに春の息吹をやどします。 ミツマタのつぼみが黄色の小花をわずかにみせ、寒風の中、ハッサクは陽光にかがやきます。...