

「秋の日を走る」 「 家城駅スタフ授受のレアな光景」
前代未聞の言葉がおどる今年の夏もようやくすぎ、名松線の沿線は秋のメッセージを伝える光景がひろがります。 抜けるような碧空のもとコスモスの群生が朝日に輝くかなたを一方、高く上った昼間の太陽がいろどるたわわに実った柿の実を車窓に映し、そしてつるべ落としの秋日の残照にサイドビュー...


番外バージョン 紀勢線85系特急ラストラン !!
2023年6月24・25の両日、名古屋―新宮間の紀勢線に「ありがとうキハ85系南紀」号が走りました。グリーン車用のキロ85-0を6輛編成の前後に連結した特別編成です。 JRオリジナル特急用気動車「ワイドビュー南紀」として1992年の登場以来、本年6月末日の運用終了まで、31...


ポストコロナへの思いを込めて
例年になく桜の開花が早かった2023年の春、コロナ禍で縮小、中止されていた季節の行事も、各地で復活の兆しをみせています。お花見もその例外でなく、名松線沿線の花見スポットも賑わいを取り戻しつつあります。川岸や山腹そして桜並木や一本桜は、ポストコロナへの思いを込めたかのように春...


早春のかがやきに・・
厳冬といわれて久しい今年の寒さも、朝夕の冷えこみに片りんを残すばかりになりました。 名松線の沿線は、紅・白梅や早咲きの桜そして八朔ミカンなど、暖色系の色目におおわれます。 紅白梅などの可憐な花びらが早春の光にきらめくありさまは、この季節ならでは光景です。それと裏腹にときおり...


2023年 年明け最強寒波を走る
「最強」、「十年に一度」、「極寒」といった見出しがおどる冬将軍におおわれた2023年の1月も末になりました。 ご多聞にもれれず名松線とりわけ美杉地域の沿線は、人家も田畑も埋めつくす勢いの白いベールに包まれます。無人駅に、渓谷に、止み間もなく降りしきる雪片をかいくぐり、ディー...


2022紅葉渓谷を行く
11月も半ばを過ぎました。名松線沿いの野山は錦秋の装いをととのえます。 正午の前後だけ射し込む日の光に照らされた紅葉の彼方を、渓谷沿いに単行列車が通りすぎます。また、伊勢奥津駅では秋空の下、色づいた蔦がSL時代の名残をのこす給水塔に彩りを添えます。一方、家城付近の雲出川を渡...


初秋のかたちを車窓にうつし・・・
酷暑の夏もようやく収まり、名松線の沿線は彼岸花に彩られます。 田畑の畔、線路の両わき、農道のかたわら、公園の空き地、そして鉄橋を遠望する段々畑をうめつくして朱色の絨毯が広がります。 彼岸花やコスモスなどの季節のかたちを車窓にうつし、初秋の装いをまとった単機の列車は今日も定時...


皐月 水田の中の空を そして 水田の薄明マジックアワーを
皐月も半ばを過ぎたこの時期は、名松線沿線の田畑があらたな表情で季節の調べをかなでます。 とりわけ早苗が植えられ水田は、水面に映りこむ山々に縁どられた空が、頭上と眼下にひろがる天空の距離感をゼロにしてしまったような、非日常的空間の奥行きを演出します。...


春爛漫 名松線 日永の一日
伊勢奥津駅付近で雲出川上流の桜にふりそそいだ朝日は、しだれ桜で彩られ同駅を発車する松阪行き始発列車のバックビューにも映えます。渓谷の水面に影をやどす山桜や瀟洒な鉄橋が桜色にそめられた沿線は、名松線春爛漫の風情を伝えます。春の日永もやがて、白いハナミズキの大木が夕日にはえるこ...


雨水 名残の雪 梅の香
二年を経過してもいまだ終息の気配さえ感じられないコロナ禍ですが、季節はいつのまにか雨水の頃になりました。時よろしく名松線の伊勢奥津付近は、名残の雪につつまれます。一方で伊勢八知や伊勢竹原一帯は、蠟梅や白梅の香りがほのかにただよいます。 ま